魂の相棒iPhone7


今日、スマホを買う。

2日前に発売されたばかりのiPhone11Pro。

俺が今使っているのは2年2ヶ月前に買ったiPhone7、カラーはジェットブラックだ。

こいつを買ったのは俺が家を無くした直後、わけもわからずホームレス生活をしていた時だった。

それから発泡スチロール製の犬小屋で共に2年を過ごし、今は元の家に戻れている。

しかし、この2年を一言で語るのはそう容易なことではない。



就職なんてしたくない。
そんな思いから本気でインターネットで起業を目指した時に世界と俺を繋いでくれた小さなトンネルはこいつだったし、

このブログをやってて一番話題になった休学の時のブログを書いたのもこいつだった。

電気ケトルの動画を撮ったのもこいつだし、
あの動画はすべてこのiPhone7で編集されている。
もちろんYouTubeにアップロードしたのもこのiPhoneから。

これの前に使っていたXperia Z5で使い物にならなかった通話をまともにさせてもくれたし、

出会い系アプリをやりまくってたのもこいつ。
彼女に出会ったのもこのiPhoneから。



動画なんて撮りすぎて128GBの容量が足りなくなったくらいで、
このiPhone7と共にあったこの2年。

最後には裸で使ってたのにずっと割れなかった画面も割っちゃった。


スマホを買い換えようとすると最近は
下取りとか端末返却とか、
レンタル意識を持ってしまうようなシステムが多い。

けどそれを見て、
この思い出の詰まった1台を、
たとえ画面が割れていても、
裏面が傷だらけでも、
側面の塗装が剥がれまくっていても、
売ることなんて出来ないなって思って書いた現役最後の文章。

スマホに思い入れなんて、
くだらな、って思われそうだけど
音楽とかと一緒で、
何かをした時に一緒にあったものって
その後もずっと記憶に残るし、
物としてあれば捨てられないし、
音楽のように目に見えないものであればいつ聴き返しても情景を思い返すものだし。

俺にとってこのiPhone7がそうであるだけ。

東京のソファの上、右手のiPhoneから最後の言葉を。

2019.09.22